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#3 銀行とリスク
金融業のITは過度期に。
金融業のITとはどんなもので、今求められているものは何か、連続コラム(全4回)でご紹介します。
■金融機関を取り巻くリスク
銀行などの金融機関ではリスクを”ビジネスにとって大事なもの”と捉え、適切に管理する仕組みを整えています。
金融機関を取り巻くリスクとはどのようなものでしょうか。
銀行はこの中でも特に以下のリスクを重視しています。
・信用リスク
・市場リスク
・オペレーショナルリスク
■リスク管理システムとは
金融機関ではリスクをコントロールするために、数字で”見える化”を行います。
リスクの大きさ(資産価値の損失量)を金額で表すため、高度な数学や金融工学の理論を用いて正確に計算します。
この計算を情報系システムの「リスク管理システム」でおこないます。リスク管理システムで日々のリスク量を計算し、データは次のような目的に活用されます。
リスク量を超えないようにトレーダー(注1)の取引量を管理する。
ポジション(注2)を調整して、全体リスク量を軽減・相殺する。
正確なリスク量を毎日、経営陣に報告する。
監督庁へ定期的に報告するために、国際金融規制の遵守状況をチェックする。
注1…株式・債券・為替などの売買取引を行う人。
注2…同一の金融商品について、“売っている量”と“買っている量”を差し引きした持ち高。
このようにリスク管理システムはリスク量を適正にコントロールする活動や、その正しさの証明や報告するための支援システムとしても機能しています。
■VaRとは
Value at Risk(バリュー・アット・リスク)の略で予想最大損失額のこと。
金融機関では将来のリスク量を予測するために、この確率論を用いて1つの数字にまとめて計測します。
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