
#interview
05
国境を越えたコミュニケーションで
拓いたグローバル思考
エンジニア(開発)
K.H.
2018
年入社
大学時代にプログラミングの楽しさを知り、優れた技術をもつPMを目指していたK.H.。アプリケーション開発やクラウド移行のプロジェクトを通して技術力とマネジメント力を磨いてきた。今やオフショア開発のリーダーとしてグローバルに活躍する彼だがかつては国内のみに目を向けていたという。彼に立ちはだかった「異文化と言語」という壁からどのような成長を遂げたのか。そのストーリーに迫る。

PMとして積み重ねた自信の先に立ちはだかった、異文化と言語の壁
私はCTCでエンジニアとしてさまざまなプロジェクトに参加する中で、「システムにもプログラミングにも精通したPM」というキャリアを実現したいと考えてきました。そんな中で任されたオフショア開発PoCの推進リーダーという役割に、当初は大苦戦。しかし、事態解決のために海外に飛び、現地メンバーと交流できたことが、自分のキャリア観を広げる大きな転機になったと感じています。

私はそれまで、担当するクレジットカード会社様のアプリケーション開発・運用案件を中心に、クラウドネイティブなサービスの社内検証プロジェクトでコンテナ技術検証を行うなど、スキルアップにも努めてきました。2022年には、WebアプリケーションのAzure基盤への移行プロジェクトで統括PMを任されることに。初めての移行プロジェクトで、20名を超える関係者とプレッシャーの中、PMとして一番心掛けていたのは伝達ミスや漏れがないように情報に共有をすること。プロジェクトを完遂させたことで、「関係者とのコミュニケーションの大切さ」を改めて意識するようになりました。
PMとしての成長も感じていた矢先に待っていたのがインドネシアでのオフショア開発PoCのプロジェクトです。推進リーダーという役割は、これまでの成果が評価されたといううれしさもある一方、当時の私にはグローバル志向がなく、ビジネスで英語を使うことも初めて。国境を越えての仕事に、大きな不安を感じていました。

現地メンバーとの対面でコミュニケーションの本質を知り、道を切り拓く
オフショア開発PoCでは、設計と受入試験は私たちが担当。開発・製造のフェーズはインドネシアにいる現地メンバーが行います。構造上はシンプルですが、文化と言語の壁が立ちはだかります。作業工数の見積もりにバッファを持たせないスケジューリング、仕様や開発作法の認識違いによるバグ、要件に関するニュアンスが伝えられないなど、課題は山積みでした。
会社のバックアップを受けて英会話を習ってはいましたが、自分の話す英語が正しく伝わっているか自信が持てないまま。そんな私の転機は、「現地で直接、話してみよう」という上司の一言でした。
上司と営業の3人でインドネシアのジャカルタに飛び、メンバーに対面してみると、年上にも関わらず、明るく積極的に会話を持ち掛けてくれる方ばかり。初めて訪れる国、初対面のメンバーに身構えていたのですが、楽しく交流することができたんです。現地メンバーの人柄を知り、お互い懸命にコミュニケーションをとろうとしていることがわかると、今まで悩んでいたことが嘘のように解消。そればかりか、たった2日間の滞在にも関わらず「この人たちと一緒に働きたい」という想いが芽生えました。
大切なことは語学力ではなく、気持ちを通わせることや、相手を知りにいくことだったのだと思います。それは日本でも海外でも変わりません。これに気づいてから、帰国後においても細かな行き違いや課題をスムーズに解消することができました。プロジェクトの成功は、ジャカルタでの経験が大きなターニングポイントになったと感じています。
オフショアの第一人者として、グローバルで働く楽しさを伝える存在へ
PoCが無事に完了したことで、オフショア開発は本格稼働しています。現在私が担当しているお客様の申込受付システムの更改案件も、オフショア開発を実施する予定です。オフショアの成功事例は開発本部のキックオフでも紹介され、部署内でもオフショア開発への関心が高まっていると実感しています。

いまはプロジェクトに参加する予定のインドネシアメンバーが日本に滞在していて、日常的に英語での交流をしています。部署の若手社員が今後のためにジャカルタを訪れる機会もあり、私も引率として参加しています。個人的には、これまで考えもしなかった「グローバルに働く」ことが、キャリアの選択肢に加わったことも大きな変化です。海外の最新技術を原文で読めることは技術者としての成長にもつながりますし、共通言語を使ってもっと世界とつながっていきたいという思いが強くなりました。社内制度を活用した英語の勉強も継続しています。
オフショア開発に限らず、幅広い海外製品の取り扱いがあること、海外にも関連会社があることなど、CTCには日本にいながらグローバルに活躍できるチャンスがひろがっています。「技術力を持ったPM」という従来のキャリアプランはブレることなく、日本で海外とつながれるグローバル人材も視野にいれながら、動き始めたばかりのオフショア開発を軌道に乗せていきたいです。