#interview
01
すべての挫折を、
垣根を越える力にする
営業
H.O.
2008
年入社
(課長)
金融営業部の課長としてチームを牽引するH.O.は、大手金融機関のアカウント営業として主にセキュリティ領域の案件を担っている。技術の進化が速いセキュリティ領域に商機を見出して、大型案件を次々と受注。ここ2~3年ではお客様の立場に立って、メガバンクグループ共通のセキュリティ基盤案件の立上をコンサルテーションするなど活動の領域を広げてきた。営業としての垣根を越えてセキュリティ技術の第一人者としてお客様の信頼を得るH.O.の原動力。それは、これまでに乗り越えてきた困難と成長に裏付けされているという。 そのストーリーに迫っていく。
失敗を繰り返しながら、営業に必要なものが理解できるようになっていった
営業として働く中で、失敗をしてしまったことも挫折しそうになったことも数多くあります。入社して間もなく、メガバンクの市場系システムのリプレイス案件 の主担当となり、当時の課長と二人三脚で複雑な案件を担当。私たちの組織の営業は個人の裁量がある分、自分が果たさなければならない役割も大きいことが特徴です。多忙であることはもちろん、自分の些細なミスや準備不足が現場のエンジニアに大きな負担になり、最終的な納期の遅れに直結してしまうことを痛感しました。
小さな、けれど周囲に負担をかけてしまう失敗を繰り返し、そのたびに上長や社内のエンジニアに助けてもらっていました。そうした中で、いま何が必要なのか、どのような仕事の進め方をすべきなのかが理解できようになっていったと感じています。
ところが、その後の担当した大手シンクタンク様では環境が様変わりしました。今度はエンジニアがいない中で自ら製品をご提供することになったのです。初期インストールなどは協力会社に依頼できますが、障害対応や不具合などは真っ先に私に連絡が来ます。自分自身が技術や知識を身につけ、お客様の質問にも正面から答えられることが重要だと実感しました。
お客様への理解を深めることで見つけた、新たな領域と自身の成長
私たちの組織において「お客様にどこまで貢献できるか、何を為せるのか」はすべて自分次第。大きなやりがいにもつながりますが、その分学ばなければならないこと、苦労することも多いです。同時に、その一つ一つが成長につながっています。営業の仕事は面白いですが、営業の知識だけでは仕事は回りません。壁を作ることなく、エンジニアの領域にもはみ出した提案や交渉、商材の発掘ができるように自分の領域を広げることで、社内外の信頼を得られるようになっていきました。
現在につながる大きな転機になったのは、その後担当したメガバンクに属する証券会社様。私はアプリケーション領域を担当し、これまでの知識や経験が通用しない新たな環境で、やはり苦労を重ねながらも、よりユーザーに近い立場で金融業務に関する知見を得ることができました。
お客様や業界について理解を深める中で、当時の私が注目したのが、まだニッチだったセキュリティに関する商材です。当社としても技術的に未成熟な領域でしたが、だからこそチャンスだと感じました。私自身もエンジニアと一緒に勉強をして、アーキテクチャを理解していきました。案件全体を理解する力、インフラ関連の知識を身に着けてきたことが、新たな領域の学習においても大いに力になったと感じています。その結果として、メガバンクのセキュリティ領域に新規参入がかない、案件拡大につながりました。CTCとして「セキュリティ」を事業の柱の一つとして 置くようになったときは、この領域を牽引してきた自負がある分、嬉しかったですね。
エンジニアやコンサルタントの垣根を越え、新時代に通用する営業へ
課長になったいま、メンバーに伝えているのは「営業だからとか、SEだからと線を引かず、何事もオーバーラップして対応していくことが大事」ということです。垣根を越えていくのは大変ですが、CTCには挑む人を支えてくれる環境と、一緒に学ぶ仲間がいます。私たちの組織の強みは、本人が「やりたい」と思ったことを否定せず、応援してくれる風土があること。私がセキュリティ領域にて、大きく事業の成長に貢献できたのも、そうした環境に恵まれたからだと感じています。
これからの時代、「営業しかできない営業」は廃れていくのだと考えています。私が目指しているのは、エンジニアやコンサルタントとしての仕事ができる営業。今もプロジェクト管理手法を学びたくPMBOKを参考に勉強していますが 、まだまだ現場の経験が足りません。売ったら終わりの営業ではなく、アーキテクチャを理解した提案からリリース後の運用まで対応が できることが、お客様の信頼獲得には欠かせなくなっていきます。
営業という仕事の根底にあるのは「想い」です。お客様のために自分が何をするのかを考え、営業として主体になれるよう、できることを重ねていくしかありません。私はお客様が変わるたびに学びの機会が得られ、失敗を重ねながら理想の自分に近づいてきました。困難に立ち向かう中でこそ、垣根を越えていく大切さを感じることができました。今後は管理職として、配下のメンバーにも失敗と成長の機会を持たせてあげたいですね。