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SASEとは?定義や仕組み・機能・導入メリットを解説

SASEとは?定義や仕組み・機能・導入メリットを解説

企業のデジタル化が進む中、従来の通信サービスやセキュリティサービスでは十分に対応できない状況が増えました。クラウドサービスへの不正アクセス防止や、社内外の端末への一貫したセキュリティ提供のため、「ゼロトラスト」の考え方に基づき新たに生まれたサービスがSASEです。SASEはセキュリティを守りつつ、通信環境の利便性を高める手段として注目されています。

 

この記事ではSASEの定義や仕組み、機能のほか、主要な導入メリットや導入時に注意すべきポイントを解説します。

 

 


目次

 

1. SASE(Secure Access Service Edge)とは?

1-1. SASEとゼロトラストの違い

 

2. SASEの仕組みとセキュリティ機能

2-1. SASEのネットワーク機能

 

3. SASEの導入メリット

3-1. クラウドサービスやオンライン会議システムを快適に使える

3-2. ネットワークの一元管理が行える

3-3. セキュリティ対策を強化できる

 

4. SASEを導入するときのポイント

 

まとめ

 

 



1. SASE(Secure Access Service Edge)とは?


通信環境の利便性・安全性を実現

SASEとは「ネットワーク機能」と「セキュリティ機能」をまとめてクラウド上で提供するサービスのことです。SASEは「Secure Access Service Edge」の頭文字をとった略語で、「サシー」と読みます。

 

従来のビジネス向けセキュリティシステムは、社内ネットワークとインターネットの境界で監視や制御を行うものでした。しかし、従来のセキュリティサービスでは、リモートワークの普及・スマホとの連携・クラウドへのデータ保存などの新しい働き方に十分な対応ができません。

 

そのため、クラウド上でネットワークサービスとセキュリティサービスを統合し、一貫したセキュリティを提供するSASEが開発されました。SASEはIT環境の利便性・安全性を実現する手段として注目を集めています。

 

 

1-1. SASEとゼロトラストの違い

 

「ゼロトラスト」は、SASEと混同されやすいネットワークセキュリティ用語です。ゼロトラストが概念であるのに対して、SASEは具体的なサービスであるという違いがあります。

 

ゼロトラストとは、信用できる通信はないということを前提に「すべての通信の安全性を検証する」という考え方です。一方でSASEは、セキュリティ製品やクラウドサービス製品の一種であり、ゼロトラストを実際に行うための方法の1つであると言えます。


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2. SASEの仕組みとセキュリティ機能

 

SASEの構成要素は、セキュリティ機能とネットワーク機能に分かれます。2つの機能を統合して提供することにより、デバイスの数や利用者の所在地を問わず、安定した通信を行いながらサイバー攻撃からの保護が行えます。

 

SASEが持つ4つのセキュリティ機能を紹介します。






セキュリティ機能により、サイバー攻撃による情報漏えいやクラウドサービスへの不正侵入などから、場所を問わずすべてのデバイスを守ることが可能となります。

 

 

2-1. SASEのネットワーク機能

 

SASEが持つネットワーク機能のうち、代表的なものには以下があります。

 



SASEの導入によりユーザーの場所やデバイスを問わず通信が安定するため、業務のパフォーマンスが向上し、よりよい仕事環境を整えられるでしょう。

 

 



3. SASEの導入メリット

 

通信パフォーマンスの向上 管理業務の軽減 強固なセキュリティの構築

SASEは、業務で利用するデータへの社外からのアクセスが必要不可欠になったことで注目されるようになりました。リモートワークの推進や企業のIT化に伴い、時間・場所・デバイスを問わず、セキュリティと利便性の双方が求められている今、SASEの導入には多数のメリットがあります。

 

SASEの導入によって得られるメリットを3つ紹介します。

 

 

3-1. クラウドサービスやオンライン会議システムを快適に使える

 

SASEの導入により、資料の共有や外部企業とのオンライン会議などの通信量が増加しがちな場面においても、サービスを快適に利用可能です。

 

既存のネットワークサービスでは、クラウドサービスなどに同時に接続を行った場合、通信遅延や回線圧迫が発生します。一方でSASEには、高度なセキュリティを実現しつつ、ネットワークの遅延が起こらないような仕組みがあり、通信のパフォーマンスを向上できます。

 

 

3-2. ネットワークの一元管理が行える

 

SASEを導入しネットワークを一元化すれば、管理業務が簡素化され、さまざまな対策が講じやすくなります。

 

企業のIT化は現代では必要不可欠な要素となっていますが、同時に企業としてネットワーク管理体制を整えることも重要です。SASEを導入すれば、業務形態・利用デバイス・サービスの多様化にも柔軟に対応でき、管理業務も大幅に軽減できます。

 

 

3-3. セキュリティ対策を強化できる

 

SASEでは、許可されたデバイスであってもアクセスごとに認証・監視をリアルタイムで行い、脅威を検知した場合には速やかにブロックなどの対応がとられます。これにより、社内のネットワークはもちろん、社外から・個々の保有するデバイスからのアクセスに対しても強固なセキュリティ構築が可能です。

 

個々のデバイスにセキュリティソフトを入れる場合、管理が不十分であれば更新漏れなどのリスクが発生します。SASEではクラウド上でセキュリティを管理できるため、一貫したセキュリティ構築ができます。

 



 

4. SASEを導入するときのポイント

 

製品の組み合わせ 移行計画の作成

SASEはまだ登場したばかりのフレームワークであり、現在進行形で進化を遂げている分野です。導入について検討する上で知っておくべき2つのポイントを紹介します。





 

まとめ

 

SASEとは「ネットワーク機能」と「セキュリティ機能」をまとめてクラウド上で提供するフレームワークです。SASEの導入により、クラウドサービスなどを快適に利用しながら、ネットワークの一元管理やセキュリティの管理が行えます。

 

ただし、単体で万全の体制が敷けるSASEサービスはまだ実装されておらず、商品によって提供されるサービスは異なります。そのため、導入時には自社のニーズに合わせて製品を組み合わせ、入念に移行計画を立てましょう。

 

セキュリティ分野に取り組むときには、自社の状況分析を行い対策を実施する必要があります。CTCのSecurity Stewardを導入すれば、外部の評価により自社のセキュリティリスクを可視化できます。


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