【Silver Award受賞🥈】Liquid AI Hackathon in Tokyo
- 6月9日
- 読了時間: 4分
更新日:6月10日
著者:大和 蓮(金融NEXT企画部 AI推進課)
はじめに
この度、Liquid AI社が主催する Liquid AI Hackathon in Tokyo に参加しました。本イベントは「小型・高速な言語モデル(SLM:Small Language Model)を活用し、リアルな課題を解決するアプリを創る」をテーマとしたハッカソンです。海外含めて50名以上のエンジニアが集まり、エッジデバイス上で動作するアプリの開発力を競いました。
サービスの考案から実装までを2日間で行う、とても良い経験でした。私たちは、リアルタイム特殊詐欺警告アシスタントの「SAFi(サフィー)」を考案・実装したので、その内容やイベントの様子について共有いたします!
『Liquid AI Hackathon』とは
『Liquid AI Hackathon』は、米国MIT出身の研究者らによって設立されたAIスタートアップ Liquid AI社が主催するハッカソンです。Liquid AIは、現在主流の深層学習アーキテクチャである Transformer とは異なる新しいアプローチにより、高精度かつ軽量な次世代モデル の実現を目指しています。
本ハッカソンでは、Liquid AIが開発したLiquid Foundation Model(LFM)を用い、ローカル環境・エッジデバイス上で動作するAIアプリだからこそ実現できる「桁違いのインパクト」 をテーマに、参加者が 日本市場に適した実用的なソリューション の開発に挑戦しました。

SAFi(リアルタイム特殊詐欺警告アシスタント)
私たちは、昨今の日本での特殊詐欺被害の急増と、そのやり口の特徴に着目し、会話からリアルタイムで特殊詐欺の兆候を検知するAIアシスタント「SAFi(サフィー)」 を開発しました。
このサービスは、「気づきにくい特殊詐欺を会話中に警告すること」をコンセプトに、エッジAIアシスタントが会話を聞き、緊急性、秘密性、なりすましなどの詐欺の兆候をリアルタイムで検知します。
SAFiでは、エッジデバイス上で完結させたことにより、以下の「桁違いのインパクト」を実現しました。
・クラウドへの個人情報、資産情報などの漏洩を回避
・常時クラウド監視による高額な費用を回避
・インターネットがない環境(地方にお住まいのご年配の方のお宅など)でも、リアルタイム検知が利用可能
「気づきにくい詐欺」だからこそ、そばで見守る存在が大切です。
SAFiが、大切な人の安心を支えます。


ファインチューニング
私たちは、Liquid AIの最新ファンデーション音声モデル「LFM2.5-Audio-JP」 をベースに、実際の詐欺会話データを用いてファインチューニングを実施しました。
警察より公開されている詐欺電話サンプルデータと、読み上げデータを使用して、詐欺の手口の「警察等の権威を名乗る」、「このままだと逮捕されますよ等と脅す」、「家族や銀行には相談してはいけません等と会話を秘密にさせる」、「このあとすぐ振り込んでください等と行動を急かす」等の分類学習、詐欺によく含まれる語彙の学習を実施しました。
これにより、
文字起こしデータの精度向上
詐欺検知力の強化
といった、特殊詐欺によく使われる気づきにくい言い回しに強いAIモデルを実現しました。

Silver Award(第2位)獲得!
今回のハッカソンでは、世界各国から26チームが参加し、それぞれが開発したAIアプリケーションを英語で5分間プレゼンテーションしました。
全チームの発表後に結果が発表され、私たちは見事 Silver Award(第2位) を受賞できました!
前年度は第3位(Special Award)だったこともあり、とても嬉しかったです!

まとめ
今回のハッカソンでは、「なぜ大規模モデルではなくLFMなのか」を深く考える機会となりました。
環境、プライバシー、低レイテンシ、省電力といった現実的な制約の中でこそ、小規模モデルの強みが発揮されることを学び、AIの価値はモデルサイズだけで決まるものではないと実感しました。
今後もLiquidAIには注目し、LFMならではの強みを活かした実用的なAIアプリケーションで、より多くの人が恩恵を受けられるようなAI Hackを広げていきたいと思います。

今回のハッカソンで絶大なインパクトを残してくれた
「SAFiちゃん」(チームメンバが手編みで作成、、!)にも大きな拍手!!



