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DLPとは?仕組みから機能・導入のメリットまでを解説

DLPとは?仕組みから機能・導入のメリットまでを解説

DLPとはセキュリティシステムの一種で、機密情報や重要データの漏洩を防ぐ機能を持つものです。監視するデータを限定できることがDLPの特徴であり、人的ミスによる情報漏洩への対策にもなるため、近年注目されています。


この記事では、DLPの概要や仕組みなどの基本情報から、DLPの機能、導入するメリットまでを詳しく解説します。従来型のセキュリティ対策やIT資産管理ツールとの違いにも触れるため、ぜひ参考にしてください。




目次


1. DLPとは?

1-1. DLPの仕組み

1-2. DLPとIT資産管理ツールの違い


2. DLPの機能

2-1. Webセキュリティ

2-2. デバイス制御

2-3. コンテンツ監視

2-4. メールセキュリティ

2-5. 印刷制限

2-6. システム運用・管理


3. DLPの4つのメリット


まとめ





1. DLPとは?



DLPとは、「DataLossPrevention」の略で、機密情報や重要データの漏えいを防ぐためのセキュリティシステムです。データそのものを監視する特徴があるため、特定のデータの紛失、複製、外部への流出を検知して、自動的にブロックできます。


企業における情報漏えいの最大の原因は内部からの情報流出です。従来はIDやパスワードでユーザーを監視するのが基本でしたが、ユーザー監視では内部の人間によるデータ損失防止はできませんでした。DLPセキュリティは従来とは異なり、機密データそのものを監視するため、情報漏洩対策に高い効果を発揮します。



1-1. DLPの仕組み


DLPの仕組みでは、機密情報を重要なデータと判断します。判定を行う要素は、以下で紹介するキーワードとフィンガープリントです。





1-2. DLPとIT資産管理ツールの違い


DLPとIT資産管理ツールの違いは監視対象です。DLPではデータそのものを監視し、重要なデータの外部流出や送信を防止します。一方、IT資産管理ツールはユーザーの操作を監視し、もともと設定されたルールに違反がないように、ハードウェアやソフトウェアなどのIT資産を管理するツールです。


従来の情報漏えいツールでは、不正ユーザーによる情報流出は防げますが、正規のユーザーのミスや不正アクセスは防げませんでした。DLP技術では、正規のユーザーが特定のデータを外部へ送信、コピーしようとしても、警告を発して自動的に操作をキャンセルできます。





2. DLPの機能



組織では、悪意のない社員の行動によってデータ損失や機密情報漏えいが起きるケースもあります。徹底したデータセキュリティ対策が求められる現代では、従来通りの対策では管理者の負担が重くなることが懸念されるでしょう。


DLPでは、さまざまな方法によって業務効率を落とさず、データ漏えい防止が可能です。以下で、 データ侵害を防ぐためのDLPの具体的な機能を説明します。



2-1. Webセキュリティ


Webセキュリティとは、業務に必要のないサイトへのアクセスを制限することで、流出を未然に防ぐ情報セキュリティ対策です。URLフィルタリングによって、公序良俗に反するサイト、マルウェア感染の恐れがあるサイトなど、閲覧ポリシーに反するサイトの閲覧を禁止します。


業務上でSNSを利用する広報担当者など、必要な人にはアクセス権限を付与できるため、業務効率が落ちる心配はありません。



2-2. デバイス制御


デバイス制御とは、社員が使用する端末やアプリケーションを監視し、利用を制御することで、デバイスを保護する機能です。情報漏えいやマルウェア感染の脅威から、業務に支障がない形でデバイスを保護するため、制限なく利用できます。


DLPは使用するアプリケーション内のセキュリティを監視し、異常を検知後、被害を最小限に抑えるため、危険な行為に対して警告やキャンセルを行います。各デバイス機器のデータファイルを暗号化し、紛失対策や盗難対策を行えるため、管理者の負担軽減にも役立つでしょう。



2-3. コンテンツ監視


コンテンツ監視は、サーバー上の機密情報をリアルタイムで監視する機能です。自動でデータを監視することで、情報のコピーや不正アップロード、USBメモリでの持ち出しなどの操作を検知しブロックします。


近年ではクラウド型のストレージサービスが主流であるものの、USBメモリを利用する企業や機密情報を扱う企業では、特に重要となります。



2-4. メールセキュリティ


ビジネスに欠かせない電子メールは、データ漏洩やウイルス、マルウェア感染の原因になりやすい一面もあります。DLPでは、メール本文や添付ファイルに機密情報が含まれると、重要なデータが流出したと判断し、送信をキャンセルすることが可能です。また、スパムや悪質なメールをブロックします。


DLPによって、機密情報が含まれないメールは制限されないため、業務効率が低下したり、取引先に迷惑をかけたりすることはありません。



2-5. 印刷制限


印刷制限とは、パソコンでのデータコピーや印刷、画面キャプチャなどの操作を制限し、情報漏えいを防ぐ機能です。プリントアウトした文書が外部に持ち出されることで、置き忘れなどのヒューマンエラーによる情報漏えいのリスクにさらされます。


機密情報の印刷、社外への持ち出しの禁止は、内部関係者による情報漏えい防止に効果的と言えるでしょう。他にもショートカットキー操作、ドラッグ&ドロップ操作、メニュー操作による機密情報のコピーの禁止や外部メディアへのファイルの持ち出しの禁止ができます。



2-6. システム運用・管理


システム運用・管理は、重要なファイルを閲覧するユーザーや部署を限定することで、情報漏えいのリスクを減らす機能です。


テレワークの推進によって、不特定多数の社員がファイルを閲覧しやすくなり、情報漏えいのリスクが高くなっているため、大きな抑止力になります。


DLPルールを作成し、ファイルやアプリケーションへのアクセス制限を細かく設定したり、レポート機能を活用することで、監査や分析への利用も可能です。





3. DLPの4つのメリット



情報漏えいを防ぐシステムであるDLPを導入するメリットは、次の4つです。









まとめ


DLPはキーワードやフィンガープリントなどの方法で、機密情報を重要なデータと判定し、監視を行う仕組みとなっています。データそのものを監視するため、従来のシステムやIT資産管理ツールでは難しい、内部からの情報漏洩対策ができることが特徴です。


DLPの機能にはWebセキュリティ・デバイス制御・コンテンツ監視などがあり、不正やミスで情報が漏洩したり持ち出されたりすることがないよう管理できます。また、リアルタイムで不正を検知する・管理コストを削減するといったメリットもあります。



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